メタボリックシンドロームとは
命に関わる病気を発症するリスク
メタボという言葉を耳にしたことがある方は、「メタボ=肥満症」のイメージをもたれている方が多いのではないでしょうか。メタボリックシンドローム(メタボ)は、肥満症だけをあらしているわけではありません。内臓脂肪の蓄積に加えて、高血糖・脂質異常・高血圧が組み合わさり、脳卒中(脳梗塞/脳出血/くも膜下出血)や心臓病(心筋梗塞/狭心症)などを招きやすい状態をいいます。
運動不足や暴飲暴食、偏った食事などが要因となるメタボリックシンドロームは増加傾向にあり問題となっています。生活習慣病の前段階にあるメタボリックシンドロームは、いわば命に関わる病気を発症するリスクを知らせる警告です。QOL(生活の質)の低下を招く前に、生活習慣を改善してメタボリックシンドロームを予防しましょう。
メタボリックシンドロームが誘発する病気
- 2型糖尿病
- 心筋梗塞
- 心疾患
- 脳梗塞
- 高尿酸血症状
- 腎臓病
- 睡眠時無呼吸症候群
など
2型糖尿病
2型糖尿病による、心筋梗塞、心疾患などの発症・死亡リスクは、2〜3倍以上となります。自覚症状が乏しいまま進行するため、気づいた時には病気が進行しているということも少なくありません。食事療法や運動療法で、血圧・脂質・血糖値・体重などのコントロールを行い、内臓脂肪の減少を図ることが大切です。
動脈硬化
動脈硬化とは、血管が硬化して柔軟性が損なわれている状態です。日本国内の死因は、下記表のような順位となっています。
1位 | 悪性腫瘍 |
---|---|
2位 | 心疾患 |
3位 | 老衰 |
4位 | 脳疾患 |
なかでも2位の心疾患と4位の脳疾患は、動脈硬化によって発症することが多い病気です。
動脈硬化は、糖尿病・高血圧・高脂血症・肥満などが要因となって病気を誘発します。これらの疾患が組み合わさることで、動脈硬化が進行し、脳卒中や心臓病を招きやすくなります。
特定健診で病気を防ぐ
糖尿病や生活習慣病の予防に
特定健診(特定健康診査)は、2008年度から開始された健診で、糖尿病や生活習慣病の予防のために行われます。40〜74歳の方が対象となり、近年増加傾向にあるメタボリックシンドロームに着目した検査を実施します。
富沢あおき内科クリニックでも、特定健診ができます。特定健診を習慣化させることで、早期対策と予防を実現できます。対象者となる方は、1年に1回受診し、指摘された際は指導を受けましょう。